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人間ならではの狂気を、
信じる。

つくる対象は、カテゴリーをまたぎます。それでも、私たちの作り方は、いつも同じです。

最後にものを良くするのは、人の手と、常軌を逸したこだわりだと、信じています。

01 / Method

想像から、設計は始まる。

つくるものが決まる前に、私たちは何度も想像します。誰が、どんな朝に、どんな状況で、これを手に取るのか。

起き抜けの一瞬、急いでいる午後、人前に立つ直前、誰にも見られない夜。場面を並べると、そのすべてに「望ましい振る舞い」が見えてきます。

設計とは、その振る舞いを、素材と、構造と、仕上げの言葉に翻訳する作業です。想像の解像度が、製品の解像度を決めます。

02 / Method

こだわりは、数字で守る。

「いい感じ」は、関わる人が増えるほど、伝言ゲームで消えていきます。だから私たちは、こだわりを必ず数字に翻訳します。

成分の濃度。素材の強度。寸法の許容範囲。何度のテストに、何日の経過観察。基準は、感覚ではなく、桁で語れる形に置き直します。

数字で語れないこだわりは、量産の途中で削られる。逆にいえば、数字に置き換えられたものだけが、最後まで残ります。

03 / Method

試作は、自分が納得するまで。

工場に渡す前に、手元で何度でも試します。夏と冬。室内と屋外。新品と、使い込んだあと。

使う人の代わりに、私たち自身が、想定したシーンを一つずつなぞる。違和感が出れば作り直し、出なくなるまで繰り返します。

「いいかも」で出すと、世に出てから「やっぱり」が来る。試作の段階で「これでいい」と心から言えるまで、私たちは前に進みません。

04 / Method

最後は、引き算で締める。

機能を足し続けたものは、誰のためのものか、わからなくなります。

迷ったら、増やすより、絞る。「これも入れられる」と「これを入れる」は、別のことです。残すものを決めるのは、捨てる勇気です。

十の便利を捨ててでも、ひとつの本気を残す。それが、長く付き合えるものになる、最後の条件です。

「そこまでやらなくても」と言われるところまで、やる。